No.188 2018年7月6日放送(愛媛) 梶川 泰臣さん [山の神硝子工房]
今回は、「山の神硝子工房」の梶川泰臣さんにお越しいただきました。
愛媛県今治市玉川町の、山の麓にある古民家を改装した「山の神硝子工房」。ここで梶川さんは、「吹きガラス」という技法で、ガラス作品を制作しています。工房の隣に「ギャラリー未在」があり、梶川さんの作品が展示されています。
「普段使いで使っていただきたい気持ちもあるし、観賞用として置いておいていただきたい気持ちもあるし。その時のテンションで作っています。」と梶川さん、おっしゃっていました。
制作、展示だけでなく、一般の方向けに体験、講座なども開いていて、「吹きガラスをしてみたい!」という方が、県内外から来られるそうです。
「コップ、お鉢、一輪挿し、作りたいものを決めてもらって、それを目指して、僕がマンツーマンでついて、作ってもらいます。僕と一緒に何か作りたい方がいらっしゃいましたら、ぜひお越しください(*^-^*)」…イケメンの梶川さんファンの方も多いのではないかしら?と思いました。
今治で生まれ育った梶川さんは、大学卒業後、コンピュータ関係の企業に就職し、大阪でサラリーマンとして働いていらっしゃいました。そんな中、「自分の本当にしたいことを探そうと思った時期があったんです、サラリーマンやめて。 いつ死ぬか分からないし、何か、モノを残したいなと思いました。」
…どうしてガラスだったのですか?
「師匠の作品を見た時に、“すごい!”という、インパクトがあったんです。
ガラスって、透明なコップくらいのイメージしかなかったんですが、師匠の作品は金銀はじめ、色を使っていて、工芸品のガラスもありました。この人の所で勉強したいなと思って。」
すぐに兵庫県の師匠(吹きガラス作家・川原有造氏)に体験を申し込み、体験したその場で弟子入りを申し入れたそうです。
「修業は楽しかったです。体力的には、休みもほとんどなくてきつかったですけど、師匠がすごくいい人だったし、師匠が作るところを間近で見て、勉強できるのが楽しかったんですよ。最初は全然、思うような形にならないんですが、練習を重ねていくことによって、できるようになっていく。難しいことがちょっとずつできるようになるということが、僕に合ってたんですよね。毎日続けて、思うようなものができるのに、1年くらいかかりました。」
修業時代を、梶川さんはこう振り返っていました。
「1人だけで修業していたので、比べようがなかったのも良かった。
目指すところが、師匠。僕ヘタ、師匠うまい、なので 自分の成長具合が分からないところも良かったのかもしれません。上だけを見て、ただ追っていくのが、良かったと思います。」
…師匠に追いつけましたか?
「追いつきたいと思っていました。師匠も“うまくなったのは、独立してから”と言われていましたし、毎日好きなだけ作れるので、僕も独立したら追いつけるかなって思ってたんです。でも、僕が毎日作る間、同じように師匠も作っているわけで、その差は永遠に埋まらないんじゃないか!と思ったんです。でも、技術だけじゃなくて、感性とか閃きもあると思うので、その部分では、師匠に追いつけるようないいものを作れたらいいなと思います。」
梶川さんの夢は…
「作家活動を少しでも長く続けて、いいものを生み出していきたいです。もし機会があれば、アメリカなどで展示会を開きたい!これが最終目標かなと思っています。」
そんな梶川さんのキーワードは 「感謝」☆彡
「(誰に感謝かと言えば)修業をするにあたって両親の協力がないとできてないし、師匠も僕を弟子としてとってくれていないと成り立たないし、独立することになっても、友達や先輩後輩の協力、宣伝が色々あって、今の僕があると思うんです。幼稚園時の園長先生や、受け持ってくださった先生も、ガラスを始めてから再会して、応援してくれています。そういうみなさんと出会うたびに、感謝だなって思います。
僕にしてくれた分、これから僕のような子が出てきたら、応援してあげたいな、と思います。」
県展に入賞されたり、展示会も定期的に開催したり、積極的に活動されています。
今月19日(木)から24日(火)まで、香川県善通寺市の「灸まんギャラリー」で、展示会があります。
普段使いのコップ、お鉢から、花器、茶道具まで、梶川さんの渾身の作が並ぶそうです。ぜひお出かけください。
今後のご活躍を楽しみに応援しています!
梶川さんの作品は、HP → https://yamanokami-glass.jimdo.com/
そのほか、インスタグラムでも見ることができます。
- 2018.07.06 Friday
- FM愛媛
- 10:30
- by brillante-fm