No.164 2017年7月7日放送(愛媛) 豊田 開吏さん(多機能学童保育広場「すくっと」代表)
今回は、多機能学童保育広場『すくっと』代表の、豊田開吏さんにお越しいただきました。
「学童保育」は、「学童クラブ」「放課後(児童)クラブ」「学童保育所」などと呼ばれる、主に日中、保護者が家庭にいない小学生を、放課後などに預かる施設のこと。公、民間、運営形態は様々ありますが、『すくっと』は、少人数制の民間学童保育所です。
「小学校の放課後に 遊びと生活の場を提供する場であり、うちはプラスアルファで、希望者に習い事も行っています。」と豊田さん。
現在、松山市内の小学1年生から6年生まで、23名の子供達が「すくっと」を利用しています。
豊田さんは、以前の職場で「学童保育」を担当した時に、感じたことがあったそうです。
「そこは習い事が中心の学童保育だったのですが、子供達が、楽しそうに見えなかったんです。遊びたいのに習い事があるから遊べない。学童保育なのに友達がいない。そんな子供達の表情を見て、全然違った方針の学童保育をしてみたいなと思いました。」
豊田さんは5人兄弟のため、実家が大きかったこと、そして、奥様の理解、支えもあり、2014年に松山市の街中の実家に『すくっと』を開設されました。
『すくっと』のプログラムの中の「習い事」は、自分で選べるようにしたほか、外での遊びを楽しむきっかけ作りのために、「外遊び・運動指導」を週に2回組み込「鬼ごっこ」「駒遊び」など、昔ながらの遊びも取り入れて、全学年で楽しみます。
「駒遊びは、1年生でも1番になれたり、鬼ごっこでは、下級生のためにルールを変えたり、縦の関係の中で、うまいことやってるなあって、感心させられます。“ガキ大将”中心の子供集団になっていますね。」
ガキ大将・・・この言葉、めっきり聞かなくなりましたね。
もちろん、もめごと、ケンカもつきものです。
「もめることも、成長の1つの種だと思うんです。解決した時に、一緒にみんなで解決できたね!っていう一体感がたまらなくて、1つ1つ丁寧に向き合っています。」
「『すくっと』では、今までと全く違うことをしてきたので、これが本当にあっているのか、間違っていないか、分からなかったんですが、これまで3年間、やっぱり間違っていなかった、と思えました。子供達が、自分たちで考えられるようになったり、心から楽しんむようになったり、6年生の卒所式の頃には、自分だけでなく、みんなの事を考えられるようになっていたんです。」
豊田さんは、卒所式の時の、ある6年生の男の子の言葉が、忘れられないそうです。
「“これからも リーダーを中心に、みんなで楽しい『すくっと』にしていってください”って下級生に声をかけたんです。鳥肌がたつほどでした。
成長過程っていうのはもちろんですが、子供達が何か出来た時、出来た事というより、出来た喜びをみんなで共有できる、全員で喜びあえる瞬間が、一番楽しい時ですね。」
「時々錯覚させられるんですけど、あら?この子たち、本当の兄弟みたいだなあって思う時があります。遊びでもそうなんですが、勉強をみんなで教え合ってると、時々、大人はいらないんじゃないかな?と思うこともあります。」
豊田さんの夢を聞きました。
「学童保育という仕事は、まだまだ業務形態が整っていないのが現状なので、これから育っていく人たちが、“学童保育の仕事に就きたい”と思えるような、社会的に認められるような仕事にしていけるように、道を作っていきたいな、と思います」
そんな豊田さんのキーワードは、「みんなで育ち合う場所」☆彡
「自分の家の子供さんだけじゃなくて、色んな家の子供さんがいて『すくっと』が成立しているので、子供も大人も支援員も、みんなで色んな目で子供達を育てて、育ち合おう。そして、そういう場所にしていきたいと思います。」。
多機能学童保育広場『すくっと』のHPは
↓↓↓
http://sukutto.net/index.php
子供たちの楽しそうな表情が評判のブログも見ることができます。
少年のような笑顔で「育ち合える社会」を語る豊田さん。
これからも子供たちが「すくすくっと」育っていきますように☆彡
- 2017.07.07 Friday
- FM愛媛
- 10:30
- by brillante-fm